アフターマス※ムービーウォッチメンのリンクなどを追加しました(10/27)
原題:Aftermath
2016/アメリカ 上映時間94分
監督:エリオット・レスター
製作:スコット・フランクリン、ランドール・エメット、エリック・ワトソン、ジョージ・ファーラ、ピーター・ディールバート、アーノルド・シュワルツェネッガー、ダーレン・アロノフスキー
製作総指揮:マーティン・リチャード・ブレンコウ、マーク・スチュワート、ハビエル・グヨン、ウェイン・マーク・ゴッドフリー、ロバート・ジョーンズ、バリー・ブルッカー、スタン・ワートリーブ、テッド・フォックス、スティーブン・サクストン、バンス・オーウェン、アンソニー・ジャブレ
脚本:ハビエル・グヨン
撮影:ピーテル・フェルメール
美術:アキン・マッケンジー
衣装:ビク・オーウェン
編集:ニコラス・ウェイマン・ハリス
音楽:マーク・トッド
出演:アーノルド・シュワルツェネッガー、スクート・マクネイリー、マギー・グレイス、グレン・モーシャワー、マーティン・ドノバン、ハンナ・ウェア
パンフレット:なし
(あらすじ)
建設現場の現場監督ローマン・メルニック(アーノルド・シュワルツェネッガー)は、数カ月ぶりに帰ってくる妻と身重の娘を迎えに空港へ向かう。しかし、妻と娘が乗った飛行機が空中で衝突事故を起こしたという衝撃の事実を聞かされる。事故による生存者はゼロ。家族を奪われたローマンは航空会社に謝罪を求めるが、表面的な補償のみという航空会社の心ない対応に憤りを感じていた。事故の真相を追いつづける中で、ローマンは事故に大きく関わる1人の航空管制官の存在を知る。(以上、
映画.comより)
予告編はこんな感じ↓
60点※今回の記事は、「ストレイト・アウタ・コンプトン」
のネタバレに触れているので、知りたくない人は気をつけて!そりゃあ、アーノルド・シュワルツェネッガー主演作なんだから、劇場へ観に行くつもりではあって。ただ、仕事やら家庭やらで忙しいエヴリデイなので、「観に行くのは当分先ダナー (・ε・) ウーン」なんて思っていたんですけれども。愛聴しているラジオ番組
「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」の週刊映画時評コーナー
「ムービーウォッチメン」の課題映画になったので、これ幸いと
シネマート新宿で鑑賞してきました。
「こういう映画だったか… (`Δ´;) ヌゥ」と思ったり。
スクリーン2、3分の1ぐらいは入ってましたよ。

記事の切り抜きも貼っておきますね。

「アフターマス」と聞くと
「ストレイト・アウタ・コンプトン」
のドヤ顔ラストを思い出すんですが、「余波」とかそんな意味だそうな。

最初にあらすじを雑に書いておくと、建設現場の現場監督ローマン・メルニック(アーノルド・シュワルツェネッガー)が妻オレーナと娘ナディヤ(妊娠中)が久しぶりに帰ってくるということで、家中を飾り付けて心待ちにしていたら、搭乗した飛行機が空中で衝突事故→
妻子死亡!Σ(゚д゚;) ナンデスト! ただ、原因となった航空管制官ジェイク(スクート・マクネイリー)も決して悪人ではなく、1人で管制官の仕事を対応していたら、不運が重なって衝突事故が起きてしまっていて。世間から「人殺し!」なんて責められるだけでなく、超仲良しだった奥さんのクリスティーナ(マギー・グレイス)からも「距離を置きましょう (´・ω・`し」なんて言われて、心底ションボリするエブリデイだったのです。で、その1年後、記者テッサ(ハンナ・ウェア)から住所を教えてもらったローマンが名前を変えて暮らしていた
ジェイクを刺殺しちゃうからあんまりな話。さらにその11年後、今度は“ジェイクの息子”サミュエルが出所したローマンを射殺しようとするも、「すまない… (ノω・、)」と謝るローマンをサミュエルは撃てず、映画は
どんよりしたムードで終わるのでした… ('A`) ドンヨリ
事故で妻子を亡くしてしまったローマンが…。

本当はわかり合える可能性があった航空管制官ジェイクを殺してしまって。

出所後、その息子に射殺されそうになるも、赦されて終わってましたよ。

僕は基本的に
“事前情報をあまり入れないで映画を観るタイプ”でして。本作も「飛行機事故が起こる」ぐらいのことしか知らなかったのでね、妻子の事故死には“何らかの陰謀”が隠されていて(「奥さんの調査が進むと、市長の汚職がバレる」みたいな)、終盤は
怒りのシュワルツェネッガーが大暴れすると思ってたんですよ。だから、室内が映るたび、主人公の経歴がわかるアイテム(ドッグタグとか軍服を着た写真とか)がさりげなく置かれていないか目を凝らしていたし、ローマンが「やらなければならないことがある」みたいなことを言い出した時は、「カタギになる時に隠した武器の封印を解くのだろう… (;`∀´) マッテマシタ」と思ったりしたんですが、
そんなことはなく。シュワルツェネッガーだったら2秒で首を折れそうな優男をナイフで刺殺する程度だったから、
なんて景気の悪い映画なのかと。後半はこういう展開になると思ってました(
「ジョン・ウィック」
より)。

娘のエコー写真を見る場面も…。

こんな感じを期待してたから、結構ガッカリしましたよ (´・ω・`) ガッカリ

要は、シュワルツェネッガーの俳優復帰後の
「マギー」
に続く
”普通のお父さん”路線ムービーだったワケで。いや、僕もジェイクのパートが始まった時点で「これは何か違うな… (`Δ´;) ヌゥ」とは感じていたものの、むしろ劇中で「ジェイク側も悪人じゃない」と描くだけでなく、
「システムが悪い」っぽい描写が多かったから(事故を伝える役目は派遣会社任せ、危険な勤務体系を放置していた上に謝罪しない会社、ヘラヘラ顔の弁護士など)、最後は「システムが敵になる」と思ってたんですよ。ところが、後半から話が1年後に飛んで、いきなり憎悪の矛先が航空管制官だけに向いちゃって、復讐の連鎖云々な着地になるから、
「なにこの話 ( ゚д゚)」感が否めなかった…って、伝わりますかね。
だいたい、被害者に加害者の住所を教える記者がマジでクソというか、せめてお前が立ち会えよとか非常にストレスを感じる展開もあって。変な話だなぁと思ったら、2002年7月にドイツ上空で実際に起きた
「ユーバーリンゲン空中衝突事故」という実話ベースだったりするから、
微妙に文句もつけづらいというね…(刺殺事件も実際に起きた)。なんて言うんですかね、この事件を元に
”罪を犯した人と許せない人”的な映画を作るなら、もうちょっと構成や演出を変えた方が良かったんじゃないでしょうか、どうなんでしょうか(特に弁護士たちをあんなに憎々しげに描く必要はなかったのでは)。
住所を教えちゃうこの記者、バカじゃないかと思いました。

って、文句からスタートしちゃいましたが、もうシュワルツェネッガーも70歳手前ということで、
”普通の男”を演じたっていいじゃないか(なんとなくマッチポンプ的な文章)。そして観客の僕らも、今までお世話になった分、彼の挑戦を優しい目で観てあげたっていいんじゃないかと。実際、演技は相当頑張ってたし、シュワルツェネッガーが冒頭で体当たりヌードを披露したのは、年相応の等身大の自分を見せたかったのではないかと思うと、逆にグッとくるし…。つーか、シュワルツェネッガーのフィルモグラフィーの中でも、
冒頭のシャワーシーンのキュートさはただごとではないのでね、そういう意味では
ファンが観るのは義務レベルの作品だと思っております。
冒頭のシャワーシーンは、シュワルツェネッガーの尻からスタート!

このゴキゲンに歯を磨く姿を観て! ここに来てファンが増えそうな破壊力。

ベビーベッドを見る顔の愛らしさよ…。これだけで映画代の元は取れました (o^-')b ヨカッタ!

ということで、そりゃあ終盤は
「フォーリング・ダウン」
ぐらいの大暴れが観たかったものの、演技や演出自体は良いところが多かったし(例えば「ジェイクが1人だったらローマンをあんなに罵らなかったろうに…」といったボタンの掛け違い展開は上手いのでは)、これはこれで良かったというか、
「マギー」の時と同じく、
「でも、シュワルツェネッガーのやろうとしてることはスゴイ。オレは心から応援してるよ (`・ω・´) キリッ」という気持ち。これから何本観られるかわからないけど、今後も主演作には期待しております。
とは言え、こんな感じで航空会社に乗り込むシュワルツェネッガーが観たかったなぁ…(
「コマンドー」
より)。
おしまい (´・ω・`) ミタカッタ...
※宇多丸師匠による的確な時評がアップされたので、ぜひ読んで! 「シュワルツェネッガーにとっての『ランボー 最後の戦場』
」ってのは非常に納得させられました… (゚⊿゚) ナルホドネーシュワルツェネッガーの“普通のお父さん”系ゾンビ映画。僕の感想は
こんな感じ。


航空事故の実写化つながりで。僕の感想は
こんな感じ。


復帰後のシュワルツェネッガー主演作で一番好きなのはこれです。僕の感想は
こんな感じ。


エリオット・レスター監督×ジェイソン・ステイサム主演作。僕の感想は
こんな感じ。

